私は日頃から、企業というものは世の中に何らかの貢献をしなくてはいけないと考えています。世の中の人のためにならなければ、存在価値はないとさえ思っています。とくに子どもたちが夢や未来に向かって希望をもって輝くことができること、そして教育支援活動を通して世界中の戦争や紛争、飢餓、貧困のない平和な世界を築くことを強く願っています。

カンボジアに小学校の校舎を寄付させていただきました

私がカンボジアの教育支援に強い関心をもったのは、海外の情勢に詳しい親しい方から「カンボジアの子どもたちは、屋根も窓もない小屋のような校舎で勉強している」と伺ったことがきっかけでした。

内戦が長く続いたカンボジアでは、平和が訪れた今でも校舎の倒壊や深刻な教師不足に陥っているそうです。校舎は老朽化が進み、窓や扉もなく、ブロックの土が崩れ、雨期には浸水したり、強風が吹くと校舎全体が揺れたりするような日本では考えられないことです。教室が足りないため、廊下で授業を受ける子どもたちもいるそうです。そんな現状では新任の先生が配属されても、校舎の状態を見て辞めてしまうこともあるそうです。

しかしそんな狭く、暗く、蒸し暑く、かつ危険な校舎であるにもかかわらず、子どもたちは「学校にいるときが一番楽しい！」と熱心に授業を受けているというのです。

▲旧校舎

私はこれまで、かねてより縁のある群馬県の児童養護施設「鐘の鳴る丘少年の家」をサポートさせていただいてきましたが、カンボジアの子どもたちのためにもぜひ貢献したい、子どもたちが安心して過ごせる学校で勉強をさせてあげたい、と思わずにはいられませんでした・・・。そしてその強い想いを社員たちに話したところ、たくさんの社員たちが活動に賛同してくれたのです。こうして私個人と社員一人一人が協力し、1つの小学校を建設できるほどの寄付金を集めることができました。今年の11月、カンボジアのバッタンバン州・ポーイタセイ村に、338人の子どもたちが安心して学ぶことができる「たかの友梨Rainbow School」が完成しました。